音にこだわる

過去の受験生のレッスンの中で、メッセージとして受験生とやりとりした、自分が書いた方の文章で、少しハッとしたものがあったので、載せます。(自分の方の文章なので、相手方の承諾は取っていません。あしからず。)相手はプロを目指す生徒さんです。 (音を良くしていくためには)自分の音の良いところに気づき、自分の音を好きになること、とても大事です。ネガティブな部分は聞かなくて良いです。もし自分の音が嫌いなら、それを売り物にしてプロになるのは不可能です。もちろん他人に対して「自分の音が大好きです」とことさら言う必要はありませんが、自分の気持ちの中で、自分の音を好きになって欲しいと思います。自分の音を好きになる… 続きを読む音にこだわる

録画審査の雑感

(𝕏(旧Twitter)に分割して投稿したものに加筆しました。) コロナ禍以降、録音や映像によるオーディションやコンクールの一次審査が増えてきた。一時CDによる録音の提出を求められる事があったが、今はビデオに収録して、YouTubeに限定公開をしてもらい、映像の編集をしていないことを確認しつつ、演奏を聴かせてもらう審査となり、応募する側の負担は本当に増えてしまった。 オーケストラのオーディションの一次審査で出された一例だけど、ソロ曲(David)1楽章とボレロなどのオーケストラスタディ数曲を、多少休みを入れても良いが、画面のフレームから出ることなく無編集で収録することと条件がつくこともあり、演… 続きを読む録画審査の雑感

お礼

湿っぽい話を書いた後に、何人かからブログ読みましたと、ありがたいお話をいただきました。こんな個人的な取り止めもないことを書いているところを気に留めて頂き本当にありがとうございます。 思えば、2000年に都響に移籍した時から始めた日記風コラムみたいな雑文の投稿ですが、初めの頃は、自己紹介と、トロンボーン界隈に何か役立つことを書けないかと思ってやっていましたが、今は既にネット上でお役立ちの記事は溢れていて、自分のやる事は、もうないなと思っていたところでした。 しかし、今の自分の心境や、心に響いたことなど、また過去の仕事などを見つけたら投稿してみたいなという気持ちになって来ました。 もしも読んで良か… 続きを読むお礼

根無し草(一部加筆2024/10/13)

人生も進んで来ると、誰もが経験することとは分かっていたし、覚悟もしていたつもりだったが、実際に両親を亡くして感じたのは、結構大きな心の穴だった。 父は10年前に亡くなっていて、この夏母が旅立った。聞いた話によるとリリー・フランキーさんの小説の中に「母の住んでいるところが故郷である」と言うような文章があるらしいが、とても共感する話だと思う。 父が居なくなった佐賀の実家を、母が一人で守ってくれていた10年間。本当は、せめて年に2回くらいは帰省して、親孝行でもできたら良かったのだけど、私がオーケストラを退職して大学に転職してからの10年間と重なり、慣れない教員仕事に忙殺されながら、あまり帰省もできず… 続きを読む根無し草(一部加筆2024/10/13)