私的2024年振り返り

昨年の予定表を見ながら、思いつくまま書いてみます。記憶力がこの歳で既にアレなので、記録を見返すと、さまざまな場面でいろいろな方に助けていただいたことを次々思い出します。関係者の皆様、その節は本当にありがとうございました。

それでは、大学のお仕事から。今年度は主任と教務委員を外れることが出来て、私の頭脳、能力以上の困難な業務は回って来ないものと油断していたところ、シラバスの大規模な改定の、実技系の科のリーダーっぽいことを任され、これには内容の難しさから正直絶望的な感情しか湧かなかった。しかし、管打楽科の先生方と助手の皆さん、それから、他科の先生方の総力を上げた作業で、なんとか乗り切ることが出来て、もう本当に感謝しかありません。

それから、6月末から7月にかけて久しぶりにOlaf Ottさんを特別招聘教授として2週間お招きすることが出来て、トロンボーン科の学生達には大いに刺激を与えてもらった。また芸高生と学部1年生の吹奏楽伴奏でのヨルゲンセンのロマンス、吹奏楽定期ではスパークのコンチェルトを共演していただき、演奏が感動的だったのはもちろんだが、練習から本番を通じて管打の学生全体にも大いに刺激をいただいた。

9月は念願かなって神田めぐみさんの特別講座を開かせてもらった。彼女のレッスンは、ズバッと核心に切り込んでから必ずポジティブな気持ちにさせてくれる、そんな受講生に寄り添った素晴らしいレッスンを見せていただいた。

その他にも本当にいろんな事があったが、大学の教員とは教育者であり研究者でもあるわけだけど、その中にあって実技系の教員は一体何をどう為すべきなのかと、考えさせられる案件もあったが以下略、、、

演奏関係では、5月頭に新日本フィルで、渡辺貞夫さんと夢の共演の2回目。自分の30年先を走られるミュージシャンの大先輩のプレイをステージ上で間近に聴かせていただき、大変な感銘と勇気をいただいた。

10月は都響卒業以来12年目にして初めて、古巣にエキストラ出演をさせていただいた。私が在籍していた時のセクションメンバーはもう井口有里さんしか在籍していない。懐かしい方々と、そして新しいメンバーと、楽しく演奏させていただいた。

それから昨年は偶然にも指揮の大井剛史先生のもと、新日フィルで1回と奏楽堂でのクローズドのスペシャルなコンサートで、2日間で4回、ボレロのトップを吹かせていただいた。この歳になって無駄な緊張をすることなく、イメージに近い演奏を出来るようになったのは、自分にピッタリとフィットした楽器とマウスピースに出会えたからに他ならない。

それで引き受けた2日で4回本番という大学でのコンサートだったが、痛恨なことにその1週間ほど前から、喘息のような酷い風邪をひいてしまったが、薬のおかげでなんとか本番には間に合った。ご心配をおかけした方々には本当に申し訳ありませんでした。

そんな昨年は、思いのほか感染症にやられた年でもあった。新型コロナ一回。あと、溶連菌にも感染してしまって、発熱と、喉の痛みがひどく、伊達市の交流事業のお仕事を途中から失礼することになってしまった。レッスンも変更が多かった。健康の大切さはもう私なんかが言うまでもないが、学生諸君や受験生諸君には大変申し訳なかった。

受験生関連の話。昨年(今年度)はようやくコロナ禍の影響から立ち直って来たのか、多くの受験生にレッスンに来てもらうようになった。もちろん私の時間的限界もあって、大変申し訳なかったけどレッスンをお断りさせていただいた方もいらっしゃって、ご希望に沿えなくてごめんなさい。

受験生達からは、自分としては、本当に多くのことを気づき、学ばせてもらっている。先生と言うのは、教えると言うアウトプット専門ではなく、レッスンを通じて生徒さんの反応や、質問などから逆に学ぶインプットは大変多い。もうすぐ入試本番だが、各々ベストな状態で受けて欲しいと願うばかり。

最後にプライベートな話題。

既報の通り佐賀で一人暮らしをしていた母が8月に他界した。私の気持ち的にはすでに落ち着いているが、距離も遠くまだまだ色々と問題山積みで、頭が痛い。

最後を飾るのはこれ。昨年は1974年の宇宙戦艦ヤマト第一作の放送開始から50年記念イヤーに当たり、あれこれイベントや再発売されたものなど、1974年10月から見て来た者としては、本当に幸福感に溢れた一年だった。リメイク作品が現在も進行中なのと、エヴァやシン・ゴジラの庵野秀明さんがいよいよ宇宙戦艦ヤマトの新作に着手されたと言うニュースもあって、おそらく人生で最もヤマト愛に満ちた一年であったと思う。これからの展開にも期待が大きい。

宇宙戦艦ヤマトについては、またいずれ何か書こうかとも思っているが、今の自分の魂の何割かはヤマト第一作関連のもので出来上がっていると感じるほどの作品。もちろん音楽的な体験が一番大きいが。目下のところ先月12月に発売されたばかりの「交響組曲宇宙戦艦ヤマト2024mix」をヘビロテ中。およそ50年も前の録音とは思えない瑞々しいサウンドが再現されていて素晴らしいの一言。

トロンボーンセクションのプレイもサウンドも70年代らしいもので本当に素晴らしい。かつて宮川泰さんの指揮で演奏した時に、「きついよねー、ブラス好きだからたくさん書いちゃうんだよね、ゴメンネ」と言われたのが今もずっと耳に残る。未聴の方にはお勧めします。

以上のような感慨を持って新年を迎えております。長くてすみませんでした。そんな私を今年もどうぞよろしくお願いします。