主に受験生から大学専攻生あたりを念頭に書いている3回目。楽器選びやサウンドの好みなど、様々な考え方があろうかと思うので、ここに書くのはあくまで私個人の見解と言うことでお願いします。
私が高校生の頃に、福岡の三好先生のレッスンで、日常的に言われていたことで、優れたプロの奏者になるためには、優れたプロの音にならなければならない。その人が持つ音そのものが最も重要である(仰り方はもう少し優しくて違ったと思う)と。これは今も私の考え方の中心にあります。
同じ楽器、同じマウスピースを使ったとしても、奏者が代われば明らかに音は変わる。奏者が同じなら、楽器やマウスピースを変えても、結局はその奏者の持っている音に近づいていく。でも、楽器と共に変化する部分は当然あるとは思います。
それぞれの個性的なサウンドは、奏者自身の感覚や経験、理想とする音のイメージなどによって長い時間をかけて出来上がっていくものだと思う。