今年もあとわずか。今年も多くの学生、教え子が様々なコンクールに参加させていただきました。関係者の皆様には心から感謝しております。
今年も韓国チェジュ島のコンクールや、宇都宮のコンセールマロニエ21、日本トロンボーン協会コンクール、関西トロンボーン協会コンクールなど、コンクールのためのレッスンをたくさんさせてもらった。私の立場は審査員をさせてもらう側でもあり、コンテスタント(競技者、出場者)を指導すると言う立場でもある。入選や優勝を狙えるレベルのコンテスタントをたくさん育てて送り込むのが私の責任重大な役割と言うのは自覚しているけど、これがなかなか難しい。
それぞれのコンクールでは、様々な立場の審査員が審査をされていて、それぞれに特色があるので、ある程度コンクールの特色や傾向に合わせて仕上げると言うことを、無意識のうちにやって来てしまったが、やるべき事はどうやらそうではなくて、音楽の本道、ひたすら聴衆の心に届く、音楽の本筋を追求して審判を仰ぐと言うことが、やっぱり重要なのかなと思い始めた。
方々で全く同じ演奏を再現できたとしても、評価される場合もあれば、そうではないこともある。ある程度のレベルにあるコンテスタントの、最後の仕上げとして、微調整のアドバイスというものはあるだろうけど、やはり音楽のど真ん中を極めると言う方針こそ、今の私と門下生に必要なのかなと思う。
ダヴィットのコンチェルティーノは、先生になる前から、もう何回レッスンしたのか分からないくらい聴いて考えて、指導して、自分でも演奏して来た曲だが、あまりにもたくさん聴きすぎて、正直私の感性が麻痺してしまっている部分が多分にあると思う。レッスンがとても難しい曲だ。
そんな中、門下生のあるコンクールでの録音を聴かせてもらって、他のコンテスタントの演奏を聴かなくとも、「あ、これは上位になるな」と素直に感じた演奏があった。純粋に音楽してる演奏だと思った。私の感性がまだまだ大丈夫なのだと気付かせてもらったし、やはり音楽のど真ん中を意識した指導を心掛けていきたいと、強く思った次第。