大学教師がトロンボーンの学生を教えることの周辺域 楽器編⑤

楽器とサウンドを考える5回め。楽器編は一応ここいらで、一区切りにしようと思います。 楽器は作業着や体操着、洋服のようなものだと書きましたが、今回は自己のサウンドが確立される前の段階にいる受験生の場合です。 現代の楽器は、メーカーの皆さんの努力によって、本当に良い鳴りで、音程も良く、倍音のバラつきも少ない素晴らしいものが増えました。 しかし、そのトレードオフとして、フィットするプレーヤーのタイプは狭くなってしまいました。逆にフィットすれば、きっと演奏や音楽性の上達のために素晴らしい体験ができると思います。 受験生や、まだまだサウンドが出来上がる前にある学生の場合、やはりビッグウェーブを潜り抜けて… 続きを読む大学教師がトロンボーンの学生を教えることの周辺域 楽器編⑤

大学教師がトロンボーンの学生を教えることの周辺域 楽器編④

受験生から音大生、プロになるまでのあたりのサウンドと楽器について考える4回め。 大学で誰か1人が話題の新しい楽器を買ったりすると、みんな、なんだかソワソワして、自分も買い替えたくなる気持ちは、よくわかりますよ。自分もそうだったから。藝大では過去に、何度か楽器買い替えのビッグウェーブ(笑)が到来していて、コーンだったり、クルトワだったり、エドワーズの楽器が一気に増えた時期がありました。 今はそのビッグウェーブを越えて、百花繚乱の時代か。その代わりに、学生はちゃんと相談しにきてくれるので、すごく時間をかけて考えることになります。 楽器というものは、僕のイメージでは洋服や作業着、体操着のようなもので… 続きを読む大学教師がトロンボーンの学生を教えることの周辺域 楽器編④