長期目標と短期目標

上から構えたことを言うつもりはないが、近年学生に伝えている大切なことを書いてみます。

それは上手くなろうと一生懸命に練習をする時に、長期目標と短期目標は、頭の中できちんと分けて練習しようと言うこと。

長期目標と言うのは、毎日行う基礎練習だったり、長い目で見て少しずつ音域を広げようとか、スタミナをつけようとか、1日2日で一喜一憂しない練習の種類と言うこと。演奏する上で必要な正しい動作を習慣化させていくこと。

短期目標と言うのは、何月何日の本番までにこの曲のここが吹けるようになりたい、来週のレッスンのために、このエチュードのここが吹けてないのはまずいから、何とかしなきゃ、みたいな、割とすぐに結果を求めたい練習のこと。

最近、いわゆるイップスやジストニアなどの奏者の話を聞いたり、またその論文を読んだりして、思うところがあり、基礎練には短期目標を持ち込まないほうが良いのではないかと思っている。シャカリキにストイックに長期にわたって反復練習しすぎて、無駄な動作や力みが、脳にノイズや余分な悪習慣として一緒に記憶されてしまったりしているのではないかと疑っている。

だから短期目標の練習は、シンプルにそれだけを。また長期的に目標を持って、1ヶ月、半年、1年とかけて、少しずつ上達を目指せば良いものは、焦らず無駄な動作を覚えないよう極力シンプルな思考と動作にて練習したい。

と言うことを、学生達に伝えながら一緒に吹く機会を持つようにしてます。

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