今年で11年目になる。思えば50歳手前でオケプレイヤー第一線から退く選択をしたものの、本音の部分ではなんだか煮え切らない状態がしばらく続いた。
大学を出てすぐに運良く新日本フィルのオーディションで合格をいただいて、それから定年まで技術的に余裕を持って働き切りたいとの一念で演奏をして来たから、自分としては、大学の教員への転職は志半ばもいいところだった。
とは言え、自分で選択と決断をしたことなので、とにかくしっかりと職責を果たそうと、慣れないところで夢中で働いて来て、気がついたら11年目。なんと月日の経つのが早いこと。今では、仕事は大変だけど転職して良かったと思っている。
大学の教員になる前に持っていたイメージと、就職して中から見た実態は、かなり違った。とても責任とやり甲斐のある仕事なのは間違いないが、いわゆる学務とか雑務と言われる、専門外の仕事が多い。
特に今は管打楽科の主任を務めさせてもらっている関係で、学内の管打楽科への業務の多くは私宛に回ってくる。多い日は1日に7人=7時間がレッスン時間なので、パソコンに向かってメール仕事をこなす時間は昼休みのわずかな隙間時間と、放課後のみなので、負担は大きいと感じる。
ただし、学生たちとのレッスンを通じた交流は、単に音楽や技術を伝授すると言うことにとどまらず、日常的にあらゆる事を雑談として話をしているので、私自身も大いに刺激を得て、また学生たちの在学中の成長、そして卒業後の活躍が楽しみなのである。
ちょっと硬めの話題から書き始めてみたのだが、色々思いついた時にメモを取っておくので、次回の日記風コラムシリーズ、気長にお待ちください。