KOPPRASCH No.1

このエチュードを初めて手に入れたのは高校1年生の時。芸大受験を決心して福岡の三好先生の門をたたき、レッスンを受けるようになって、購入するように言われた3つの教本のうちの一つ。ちなみに3つの教本とは、KOPPRASCH、LANGEY、REMINGTONの3冊。

KOPPRASCHは私が高校生の頃、輸入楽譜のみで上下2巻に分かれていた。当時から芸大のトロンボーン専攻の課題曲。現在使っているのは全音版で上下2巻を一冊にまとめたもの。当時は下巻にあたる35番から9曲くらいが暗譜の課題として出題されていた。入試の本番の場がどの位緊張するのか、全く想像もできない中、暗譜の前に、まずは第1巻をしっかり練習しないといけないと、決意を新たにしたものだ。

その第1巻の冒頭、練習曲の第1番。Moderatoでスケール課題が二分音符と四分音符のみで書かれていて、強弱の指示がはっきり示されている。

レッスンを通じて学んだのは、簡単な楽譜なのに、如何に四分音符を四分音符として、きちんと客席に届けるのが難しいのかということ。そして、先生から指摘された私自身の特徴として、こぢんまり小綺麗にまとめようとする癖があったので、まずはそれを一度壊すこと。楽譜上のダイナミクスの指示は無視して、ゆっくりとフォルテ3つ以上で練習する日々が始まった。

もちろんこの練習方が全ての人に当てはまる訳ではないので、もし試すなら指導者の継続的、長期的なご指導の元、ご自身の責任で行ってください。私は責任を持てませんのでよろしくお願いします。

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